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2014年 12月 31日
ありがとうございました

大阪ニコンサロン並びにギャラリーライムライトでの展示、
ご高覧いただきありがとうございました。
今年も気づけばもうあとわずかです。
ちょうど1年前、今頃は写真集の出版が決定するか・しないかと気を揉みながら、

「パイパティローマ」の写真を入れたり抜いたり、焼き直したりして今年を迎えました。

写真展決定後の5月にも撮りに行き、東京展と大阪展の間の9月にも悪あがきしに行きました。
新作を発表するというのはいつもとても重いことですね。

5年の間には自分の身にも世の中にも大きな出来事もあったりしましたが、

再度ニコンで作品を発表できたこと、本懐を遂げたと思います。


少し思い出話を。あの地震の直後、2011年5月に台湾の離島へ行きました。

台北の入国審査のゲートでは放射線探知をくぐりました。

台東では原住民による原発反対デモが行われており、その最中、蘭嶼(ランユイ)に降り立ちました。


ありがとうございました_f0182432_16575112.jpg

ランユイには低レベル核廃棄物貯蔵施設がありました。

その施設があるおかげで?島民1名ごとに国から医療見舞金?のようなものが支給されている、

それが島人を依存させ良くない!と訴える若者と島を回りました。

また、台湾唯一の海洋系原住民ヤミ族(タオ族)が住むランユイ島は今では、Like a zoo...見世物のようだとも。

出会う島民は皆「日本は大丈夫か?ずっと日本の地震のニュースをやっていて心配していた。」と言っていました。

そしてさらに南、黒潮の源流へ。

台湾からバシー海峡を隔てた島々は、多少の違いはあるものの、まるで昔の八重山を想起させました。

鶏の鳴き声で目を覚まし、集落に立ち込める飯炊きの煙。

島に満ちる明るく平和な空気は、海の彼方の楽園、ニライカナイ、、、ってこんななんだろうな。

ありがとうございました_f0182432_16590853.jpg

波照間島仲底商店ギャラリーにて写真展「パティローマ」を開催したときからこの旅は始まりました。

友人から、台湾にも八重山と似た顔立ちの人がいる(これは単純にヤミ族のことを言っているのではありません)、と聞きました。

なぜ、沖縄のような“十分に南の人々”が、さらなる南に憧れ、夢を抱いたのか。その想いを追いかけた旅。

それが分かったとき、心の中に存在する「パイパティローマ」を創り上げることができました。

ありがとうございました_f0182432_16593102.jpg

次回作までにはだいぶ時間を要すると思います。

長距離走が始まります。また楽しみにしていてください。

年男もあと数時間で終わりです。

久しぶりにゆっくりと暮れてゆく年の瀬を感じます。

2014年、ありがとうございました。

皆様もどうぞ良いお年を。



by jazz_houser | 2014-12-31 17:00 | ありがとう


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