冨嘉部落の坂の上に、パーラーみんぴかがある。
キビ畑の先には美しい珊瑚礁を見ながら、甘味を楽しめる。
本土出身のご夫婦が波照間発祥の唄、「波照間ぬみんぴぃが」から名付けたお店。
コーヒーを飲みながら海を見ていたら、ふと疑問が芽生えた。
その唄は知っていても、“みんぴぃが”とは一体どういう意味なのか。
波照間ぬみんぴぃか 夫婦美しゃ “みんぴぃが” ホーイチョウガ ゝ
波照間ぬ上なが 下八重山ぬ上なか ホーイチョウガ ゝ
むかし世ば給られ 神ぬ世ば給られ ホーイチョウガ ゝ
稔り世ば給られ 実り世ば給られ ホーイチョウガ ゝ
稔りやんて豊まれ 実りやんてぃ 名取ぅられ ホーイチョウガ ゝ
~
正確な歌詞の解釈は自信がないが、
夫婦仲よろしく、豊かで幸せな世の中がやってきた、と歌っているのだろう。
戻ってシナ子おばぁに聞いてみる。
『“みんぴぃが”ってどういう意味??』
「気にしてこなかったけど、どういう意味だろう。。。」
『お囃しなのかな?』
「何だろね。。。○○のおばぁなら知ってるかねぇ」
それから撮影に出てしまって、すっかり忘れてしまっていた。
波照間を離れる日。
港で船を待っていると、おばぁが孫を連れて座っているのが目に留まった。
その瞬間!!みんぴぃが!!とフラッシュバックした。
・・・
昔、冨嘉部落の外れに、サンゴの積まれた石垣が廻る、木々の生い茂る場所があった。
そこは皆に“みんぴぃが”と呼ばれていた。
みんぴぃがに暮らしていた夫婦の美しい愛を歌った歌なのだ。
考えてみれば 波照間“ぬ(の)”みんぴぃが なのだから何らかの意味があるはずだった。
ホーイチョウガこそが囃子なのだろう。
後にその林は土地改良事業によって畑になってしまったという。
この辺りだろうか。
Rolleiflex 3.5F Planar
はてるまぬ、みんぴぃが