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2010年 04月 14日
勝手裏
離島では最もなじみ深い野菜と言えば、
ゴーヤーよりもパパイヤかもしれない。
八重山では庭や道端に勝手に生えている。
輸入物の黄色~オレンジ色した果物としてではなく、青い野菜として。
千切りにして炒めてパパイヤチャンプルーにすると、大根と芋のあいのこのよう。

夕方、集落の小径を歩いていると、見つけた。
「そろそろかなー」と狙いをつけておいて、収穫してきたのだろうか。
同じく狙いをつけていた人が今頃「アガヤー!」と言っていたりして。

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Wide Angle Rolleiflex

昨夜、我が家の机もこんなふうでした。
このパパイヤがカメラだったり、道具類だったり。
本日夜最終便で那覇です。明日の朝には八重山です。
今回は浜下り(旧暦3月3日の行事)を見て、もろもろ。
日曜日には帰ります。
では行ってきます!
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by jazz_houser | 2010-04-14 17:20 | 西表島 | Comments(12)
2009年 07月 19日
七色
今日、東京では珍しく綺麗な虹が、朱の空に架かりました。

ベッドの上に転がっていた3.5Fでは画角が足りず、
3枚に分けて始まりから終わりまで撮りました。

八重山は先日、熱帯低気圧が通り過ぎました。
虹もかかるはず。

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Wide Angle Rolleiflex

夢見がちな私は、
虹の生まれる袂に行ってみたいと思う。
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by jazz_houser | 2009-07-19 21:31 | 西表島 | Comments(8)
2009年 06月 14日
後生花
船浮の静かな入り江を抜けて、小船は白浜に向かう。
雲行きが怪しくなり、今にも雲が降りて来そうだった。

白浜集落を歩き、あてもなく小学校の方へ。
ポツ・ポツ・・・と水粒がカメラバックを叩く。
すぐにレインカバーをかけて、屋根の下へ走る。

雨音しか聞こえない。
数十メートル先も、灰色に包まれる。
何も考えずに目の前の道路に雨粒が砕けるのを見ていた。

アスファルトが青味を帯びてきた。
空のある部分が急に明るくなり、裂け目から光が落ちる。
その光が道を登ってきて、私も眩い光に照らされる。
気づくと周りだけ晴れていて、まだすぐ先は雨が降っている。

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Wide Angle Rolleiflex

青黒い道にアカバナーが散る。
皆が沖縄、南の島らしい花と思う。
何物にも代えがたい、真っ赤な色は後生(グソー:あの世)に咲く花だから。
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by jazz_houser | 2009-06-14 20:59 | 西表島 | Comments(2)
2009年 06月 09日
水は廻る
周囲を取り巻く海から、海水が蒸発して雲になる。
もくもくと発達した積乱雲が山に差し掛かると、
深い深い波照間森に雨が降る。
大木から流れ落ちた雨水は下層に繁茂するシダやコケを浸す。
腐葉土に沁み込んだ水がやがて岩の間から滲み出し、小川になる。
小川が集まって川になり、いくつかの滝を経て大河となる。
山から海までの距離が近い西表島では大河は潮の干満の影響を受ける。
感潮域ではマングローブやそこに棲む生物を育んで、海へと還る。

八重山最大の面積を誇る西表島。
理科で教わったことが、その循環が目の前で繰り広げられる。
水も廻る。
その廻りは生を生む。

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Rolleiflex 3.5F Xenotar

木の根は表面を覆う。
その一本一本が血管に見えてならない。
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by jazz_houser | 2009-06-09 12:59 | 西表島 | Comments(2)
2009年 05月 19日
遺影
都会で暮らす、希薄な人間関係。
両隣に住んでいる人の顔を見るのは年に一度あるかないかだ。

西表島の果て。
一晩泊めてもらったおじぃは、妻子と離れ、独りここで暮らす。
帰ろうとする私に、「遺影を撮ってくれ」と言った。

私はそんなことを言われたこともなく、
遺影になると思って撮ったこともない。
戸惑いつつ、真剣な瞳にOKした。

「おじぃの一番好きなところで撮ろう。」

ありのままの目の前の男を撮った。

東京に帰って、現像し、プリントして額装する。
送っても音沙汰無し。
届いているはずなんだけどな。

一年後また訪れた。
多少気になってたから。
いつもの場所に行くと、ピンピンして、
「おぉ、矢口か!何でいる!」
なんだやっぱり元気じゃん・・・

「あの写真、みんなに見せたぞ。すごいだろーって」
自販で買ってくれたオリオンで乾杯して、
「お前は、八重山の祭を撮ったほうが売れる」
などと適当に言っている。
「有名になってもまた来てくれよな、家に泊めてやるから」
その後、アサヒカメラを送っても当たり前のように連絡はない。

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Wide Angle Rolleiflex

虚像の世界は思念に繋がる。

いや、おじぃんとこはいいよ。
俺、きれい好きだからさ。

こうやって、また八重山に帰らなければいけないんだな。
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by jazz_houser | 2009-05-19 01:34 | 西表島 | Comments(6)
2009年 03月 22日
縁起物
八重山では図鑑で見たような動植物に出会う。

いきもの好きにはたまらないだろう。
中でも、なんとなく好きな動物はこいつ、ヤエヤマセマルハコガメだ。
結構足は早く、スタスタ逃げる。
危険を察知すると、入口の蓋をパカっと閉めて閉じこもる。
しばらくすると、襖を開けるように、「チラ、チラ、安全かなー」といった感じで、また動き出す。

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Wide Angle Rolleiflex&Rolleinar2

西表島船浮集落と石垣島登野城の宿、コスタデルソルの庭で必ずといっていいほど出会える。

友人は「こいつ裏返すと面白いんだよ~」と縁側に置く。
閉じこもったまま裏返されたカメは、手足をバタつかせ、挙句の果てにフンをする。
その後こんなに手が出るの!??といった感じで爪で半回転。
起き上がれないことがないのは、創造神に感謝だ。
なぜフンをするかは未だ謎に包まれている。。。

西表・石垣で、夜の森を楽しむのもいい。
縁起物(天然記念物)に出会えるかもしれない。
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by jazz_houser | 2009-03-22 16:33 | 西表島 | Comments(8)
2009年 02月 11日
moon walk
八重山を歩いていて、宇宙を感じる。

「はぁ?」って言われそうだが、
澄み渡りすぎて、空気が薄くなって、宇宙の青のように感じるから。

そういうときに、心がすーっと透けるんだ。

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Rolleiflex 3.5F Planar

空に工事用のブルーシート。
月面を歩けそうな気がする。
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by jazz_houser | 2009-02-11 23:07 | 西表島 | Comments(0)
2009年 01月 02日
世果報
西表島、節、ユークイ。
農業の1サイクルの“節”目を祝い、
来る新年に世果報(ユガフ:すばらしい世界・五穀豊穣)の到来を願う。

スリズにて、ミルク降臨の儀式を終え、一番旗頭から順に集落を行列する。
ニライカナイに帰られるまで=主役は面を取り、解かれるまでミルクで在りつづける。
向かう先は、節の舞台、前泊浜。
※ニラーハラー、神道でいう根の国、私個人は単なる“楽園”ではないと思っている

私もここからが本番だ。

一番旗頭とミルク行列が浜に入場してくる。
ゆっくりゆっくりと歩み、その所作は流れ続ける。
方言や伝承が各々独自なように、ミルクの面も島や集落ごとに表情が異なる。
ニライカナイから吹く風が旗を揺らす。
一度立てた旗頭を決して倒してはならない。

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Hasselblad 2000FCW & Sonnar Superachromat 250mm

ヤフヌテイ(櫓を使った演舞)などの奉納芸能を終えた後、
ついに節のクライマックスがやってくる。
二艘の船が前泊浜の目の前にある小島、まるま盆山を目指す。
船くい(船漕ぎ)で世果報を運んでくるのだ。
名誉な船頭の一人は歴史を熾すで旗頭に登っている方だ。

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Hasselblad 2000FCW & Sonnar Superachromat 250mm

船くいの最中、浜ではアンガーたちが手招きする。
船が沈没したりしないか気が気でない。思わず手招きを忘れ、背伸びしてしまう。
愛する人が漕いでいるのだろうか。

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Hasselblad 2000FCW & Sonnar Superachromat 250mm

雲間から天使の梯子が水面に伸び、世果報雨(ユガフアミ)が訪れた。
辺りは神聖な、それでいてめでたい空気に包まれる。
雨の中、アンガーや漕ぎ手たちは歓喜のガーリーを踊る。
今まさに世果報がやってきたのだ。

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Hasselblad 2000FCW & Sonnar Superachromat 250mm

新年、八重山にも大和の皆様のもとにも、世果報が訪れるはずです。


~たまには撮影舞台裏~
今まで、すべての撮影を二眼レフで行ってきましたが、節祭は近寄れないため、一眼レフと望遠レンズにて撮影しました。
お察しのとおり、いつも“向こう側”につながるカットは赤外フィルム(Konica Infrared750)で撮影しています。
二眼レフでは可視光と赤外光の波長の違いによるピントのズレを補正する赤外用レンズ
(フィルムの赤外波長感光域およびピークによるため、すべてのケースで有効ではない)
を使用しているためピントについては近接・開放でも問題になりません。
ちなみにPlanar、Xenotar、Distagonで赤外線透過率は違うように感じます。

しかし、一般の望遠レンズではそうはいきません。
地形と撮影地点も含め、可視光から赤外光までが一点に収斂されるレンズ、Sonnar Superachromatを使用することに決めました。
Konica Infrared750の赤外感光波長域は400nm520nm640nm820nmです
520nm640nmには全く感光しないように設計されている)。
※人間の眼は標準比視感度曲線で見ると、400nm700nmあたりまで見ることができる。最も感度の高い黄緑(555nm)を1とする。

肉眼で動くものを撮影するには少しでも薄い色のフィルター(露出倍数の少ない・フォーカスしやすいもの)がよいため、
YA3(530nm以下を完全カットする)を使用しました。
そのため、いわゆる赤外特有のウッド効果は弱いですが、肉眼では見えない世界が垣間見えるはずです。
フィルムは低感度で、理想的な条件でも日中1/250・F5.6が上限です。
ごくわずかなブレが目立つため、今回のみ三脚・雲台も見直しました。
それでも被写体ブレは防げませんが(^^;

こうまでして撮りたかったものは一体何なのか?
それはぜひ、個展でお確かめください。
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by jazz_houser | 2009-01-02 18:10 | 西表島 | Comments(8)
2008年 12月 30日
Make up
西表島、節祭。
今日はユークイ吉日。
旗頭ウクシも無事終わり、皆が食事を取る。

今日はハレの日だ。
スリズ(公民館)に集まった子供たちは、
ちょっと照れくさそうにMake Upしてもらう。

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Wide Angle Roleiflex

人がミルク神になるように、
小さな彼女たちも変身するのかもしれないな。
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by jazz_houser | 2008-12-30 23:44 | 西表島 | Comments(4)
2008年 12月 28日
軌跡
西表島、節祭。
今日はトゥシヌユー(年の世:大晦日)。
家々では清めのサンゴを撒き、台所の蛇口にも蔦のような草を結び、魔除けとする。
新年を迎える準備をするのだ。

500年という時のつながりは、私には想像もつかない。
感じるのは祭を作り上げる人たちの愛情とプライド。
島で生まれて島に住む人、今は本土で暮らす人、本土で生まれ島に住む人。
皆で準備し、練習する。気持ちが一つになる。

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Rolleiflex 3.5F Planar

500年の軌跡が刻まれる。
明日、いよいよユークイ(世乞い)だ。
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by jazz_houser | 2008-12-28 01:23 | 西表島 | Comments(2)