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2009年 02月 05日
個展準備11
一通りのプリントは終えた。
プリントの調子はテストプリントで確認しているため、手戻りはほとんどない。
それよりもなんともしがたい問題がある。
私の使っている紙は繊細すぎる。
・付着した紙粉の除去
・製造工程で混入する不純物(ハイライトに来てしまうと目立つ)
・製造・梱包時?に着いてしまった表面のスクラッチ(その上からプリントすると暗部にムラが出る)
気を使ってプリントしても、取りきれなかった微細な紙粉の上にインクが乗ると、ゴミ焼きのようになる。
コットンペーパーは細かい繊維を重ねて圧縮して製造されていると思う。
例え上記がうまくいっても、ハンドリングの過程で、表面の繊維が剥がれ落ちることがある。
それでもまた、小さなゴミ焼きのようになる。
ムラやスクラッチ、汚損以外の場合、余計にリスクが増えるため焼き直すことはしない。
これの出番である。

個展準備11_f0182432_12123354.jpg


個人的にはスポッティングは技術というより、道具の良し悪しで決まると思う。
私は固形タイプより液状のものを好む(どうせやりなおすと失敗になるから)。
筆はスポッティング用のものよりも、絵画用で最も細く、短いものがよい。
やり直しのきかない一発勝負で、失敗すると無に還るため緊張する。
ただ、銀塩バライタよりも(失敗しなければ)目立たないため、気持ちは穏やかだ。

同時並行で、アーカイバルスプレーがけを進めている。
プリント面の保護に少しでもなるように。
パネル貼り過程でのスクラッチ等に少しでも有効であればよい。
我が家は狭いため、同時に12枚しか乾燥できない。
・・・一時的にでもクリーンルームを借りたい気分になる。
モノクロの業者への提出は明日朝。
終わるだろうか、終わらせなければならない。

by jazz_houser | 2009-02-05 12:14 | 個展準備


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